気仙沼漁港は、宮城県の北東部に位置し、港口にある大島が防波堤の役目をし波静かな天然の良港であります。宮城県沖は黒潮(暖流)と親潮(寒流)が交差する三陸漁場を抱え豊富な魚介類が漁獲されます。

 気仙沼地域は、古くは16世紀後半には漁業が営まれ、江戸末期にはかつお・まぐろ・いか漁業が中心に行われていました。北は北海道から南は沖縄まで全国の漁船に利用され、昭和44年には全国の漁船が利用する特定第三種漁港に指定され、以来、遠洋・沖合漁業、特にかつお・まぐろ漁業の根拠地として発展してきました。

 気仙沼市魚市場の漁業種類別の水揚げ金額でみると、かつお一本釣り、まぐろ延縄、さんま棒受網の水揚が多く、魚種別では、かつお・まぐろ類・かじき類・さんま・さめ類が多く水揚されております。生鮮かつおの水揚は全国一で、特に9月から終漁まで脂がのって美味しい「戻りかつお」として全国から引合いが多くなります。また中華料理に利用されるフカヒレの原料のさめの水揚は全国の7割占めております。まぐろ延縄等で漁獲される「めかじき」は、刺身で食べると脂がのって大変美味しいことを広く知って頂きたくブランド化に取組んでおります。この他にも多くの魚介類が通年水揚されております。

 水揚される、魚介類は鮮魚出荷されるほか、背後地の水産加工場で加工され全国に向け供給しています。このように水産業は基幹産業として市経済の重要な地位を占めております。

 気仙沼市魚市場は、気仙沼市が開設し気仙沼漁業協同組合が卸売業務を行っています。

 

名称   地方卸売市場気仙沼市魚市場
開設者   気仙沼市
卸売業者   気仙沼漁業協同組合
施設面積   42,329u
岸壁延長   1,000m
汚水処理施設   処理能力 650d 処理方法 活性汚泥法
場内海水   処理方法 オゾン滅菌 紫外線滅菌

昭和10年 4月   南町に気仙沼市魚市場を開設
昭和31年 3月   旧市場を閉鎖、現在地に320mの魚市場開設
昭和42年 6月   魚市場南側に上屋100m増設
平成 6年 3月   魚市場排水処理施設新設
平成 7年 3月   魚市場北側に新魚市場(300m)完成
平成19年 5月   南側施設部分改築(A棟124m)完成
平成21年 3月   南側施設部分改築(B棟 99m)完成


○カツオ重量自動選別機
 気仙沼市魚市場の主要水揚魚種である鮮カツオの水揚げ迅速化を図るため全国に先駆け平成19年に水揚用重量自動選別機6台を導入し水揚の迅速化、船の水揚待機時間の短縮、省人化、品質と衛生管理の向上を図っております。1台当りの処理能力は20d/時。選別されたカツオは鮮度保持のため冷水スカイタンクに入れ販売しております。

○コンピューター入札業務システム(第一入札場)
 気仙沼市魚市場の販売は入札方式であり、買受人数の多さと水揚される魚の量が多いことから、以前は入札に時間が掛かっておりましたが、平成16年に第一売場(まぐろ延縄船・大目流し網船)に入札コンピューター導入し、より公正明瞭な取引と販売の迅速化、省人化、鮮度維持を図っております。

○衛生管理の取組
 食品の安全性・信頼性に対する関心が高まっている状況にあって、気仙沼市魚市場は施設の更新による近代化、滅菌海水の使用、タンク使用、防鳥ネットなど様々な取組を行なっております。
 (社)大日本水産会が創設した全国で優れた衛生管理を行っている市場をモデル的に「優良衛生品質管理市場」として認定しておりますが、気仙沼市魚市場でも消費者へより安全で安心な水産物を供給するため早期認定に向けた環境整備を進めております。

 



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